一輪花

モノローグ「決意 〜烈〜」
語り：石田三成（ｃｖ：竹本英史）

まもなく、ここ関ヶ原の夜が明ける。
いよいよ、決戦の時。
秀吉様が築いた天下を、この手で守るべき時だ。
俺はやる、必ず、豊臣を守って見せる。

今や、清正も正則も敵方に回る。
家康と対峙しているのは俺一人。
かつて秀吉様の元で、豊臣の天下という同じ未来を目指し、戦っていたあの頃、奴らと道を分かつことになるとは、思いもしなかった。
だが、俺は決して間違っていない。
俺の信念も、決意も、選んできた道も！
だから俺は戦う！
そして、証明してみせる。
俺の決断が正しかったことを！

この霧の向こうにあるのは豊臣の未来！
そう信じて俺は戦い抜く。
たとえ最後の一人になったとしても、諦めん。
秀吉様の天下を守り抜くために、決して、負けるわけにも行かん！
家康にも、自分自身にも、他の誰にも！

どうか、見ていてください…！
秀吉様。





モノローグ「誓い 〜誠〜」
語り：加藤清正（ｃｖ：杉田智和）

今宵の風は、いつになく冷たく激しいな。
俺の心は掻き乱していく。
まるで、今日届いた早馬の知らせのように。

「関ヶ原にて、西軍敗れる。」

こうなることは解っていたはずだった。
だが、
三成が真正面から家康にぶつかってしまった。
今まともに戦っていたら、ぶち壊れるのは俺達の家だというのに。
俺は止められなかった。

俺は、なんとしても、秀吉様が残した家を守りたい。
だから、徳川に従う道を選んだ。
今は、それが豊臣の家の為に、最善の道だと信じたから。
今でも、俺の決断は間違ってはいないと信じている。
いや、こうなってしまった以上、俺達の家は、この俺が体を張って守っていく！

秀吉様、この清正をどうか見守っていてください。
必ず、命に買えてても、俺達の家を俺は守り抜いて見せます。
その御恩に報いる為にも、かつて同じ夢を抱いて、共に戦った友の為にも。
必ず！